2020年04月05日

津金の思い出

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昨年11月に見た赤い八ヶ岳。

あの時、世界がこんなにウイルスに悩まされることになると、誰が想像したでしょう?
毎日、増え続ける感染者数を追いながら、私も不安な日々を過ごしております。

医療関係の方々の尽力に感謝しつつ、私が今できることは「まずは自分が感染しないこと」。
当面、旅はできません。
そうなるとちょっとした旅の思い出も、ますます大切に思えてきます。

ということで、過去の旅を少しづつブログにアップすることにします。



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木の家ネットつながりで友人のヨハナさんから、「糸あやつり人形劇をするから来ませんか?」とのお誘いをもらいました。
そう、彼女は以前人形劇団に居たことがあるんですよね。
私も、ちょっと気分を変えたかったこともあり、思い切って山梨まで行くことにしました。

人形作家の田中翠さんの人形に息が吹き込まれるそうです。


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会場は津金学校。
http://tsugane.jp/

明治に創られた小学校を再現した建物で、今は博物館になっています。
演目は宮沢賢治の「雪わたり」。

素敵でしたよ!童心に還って楽しませてもらいました。音がまた素晴らしくて。

実は、もう50年会っていなかった、この近くに住む小学校時代の同級生も誘って!



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その後、ヨハナさんオススメの農家民宿「なかや」に宿泊。
早朝の散歩から戻ると、看板猫勘助くんがお出迎え。


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同じ日に宿泊した皆様とヨハナさんとの記念写真。
ここを運営されている大塚さんの心遣いと地域への思いに、霜の降りた寒い朝でしたが心が温められました。



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なかやを後にして、近くの禅寺へ向かいました。
海岸寺という臨済宗妙心寺派の山寺なのですが、これまた秘境ならぬ秘寺。



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瞑想(坐禅)用のテラスの気持ち良さといったら、、、
人に教えたく無いですね、こういう場所は。(笑)



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その後向かったのは、昨日50年ぶりに再会を果たした、幼馴染のところです。

前日もランチをご一緒にしたのだけど、小一時間では50年分の話は到底終わらず、、、



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最近、彼女とはFBでほとんど毎日やりとりしていて、何を食べているかさえわかっちゃう関係なのですが、もう一つの共通点が「猫好き」。
当然のように、ニャンズが私をお迎えしてくれましたよ。




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彼女の素敵な旦那様は木工作家さんで、なんと自宅は北欧からログハウスの材料だけ個人輸入して、全て自分で建てたそうです!
「基礎工事も!?」と尋ねたら、鳶のところに修行に行き、自分で施工したとか!
当然、家具や建具もお手の物。アルプス風彫り物があって、とてもお洒落です。



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彼女は、すごいお料理上手なんですよ。以前は、自宅でカフェもやって居たそうですが、この日はお野菜たっぷりでゆずの香りたつ美味しいおうどんをご馳走になりました。
いつも、彼女のFBのお料理には刺激をいただいてます。



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食卓を囲むご夫妻。
八ヶ岳の麓、素敵な住まいと暮らしですね。

また遊びに行きますね!








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2020年02月02日

長尾重武賞を頂きました!!

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2週間前、1/18(土)に母校、武蔵野美術大学に行ってきました。
寒い、雪の日でしたが、ちょっと嬉しいことがありまして、、、

昨年はついていない一年(まあ、厄年ですから)だったのですが、気持ちを奮い立たせ、今までの仕事を振り返りつつ長尾賞にエントリーしたのでした。

なんと!諸先輩方、大活躍中の後輩たちが応募する中、第4回長尾重武賞をいただくことができました。
本当に、嬉しい気持ちで一杯でして、雪だろうが嵐だろうが着物着て行くっていうのは相当気合が入っている証拠でして。(笑)



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長尾重武賞というのは、武蔵野美大建築の卒業生や卒業生の同窓会(日月会)の会員を対象にした賞でして、芦原義信賞、竹山実賞を引き継いで、武蔵美の学長もされた長尾先生が選ばれる賞です。

授賞式では、少しの時間お話をさせて頂きました。


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応募した時の資料はこんな感じでした。
今まで自分が取り組んできたことを総括したい気持ちもあり。

最近の私の主題は、出来上がった建築よりも、その過程や、それから繋がる技術や人、その素材を使うことの意味などにフォーカスしていたので、このような表現になったのですが、長尾先生からは作品の良さが伝わりにくいので、展示パネルを工夫するようにとダメ出しをいただきました。

以下、先生の選評です。

 「住み継がれる民家・土に還る家」は、1999−2018年、この建築家が長年に亘って試みてきた木造住宅の設計を標題のようにまとめて応募したものだ。
・1. 伝統木造技術を生かす
・2. できるだけ磁場の自然素材を使う
・3. 手仕事を大切に
・4. 気候風土の寄り添う
・5.住まい手と共に作る

あるいは、
・・・手刻み、・・・地元の木、・・・土壁
といったキーワードを取り出している。

しかし、私が注目するのは、こうした言葉や、意識した試み以上に、恵まれたデザイン能力に裏打ちされた確かな形があることだ。木造らしい架構の美、上下階の豊かなつながり、比例の美、丁寧な仕事、木の温もり、懐かしさ、落ち着き、そうしたすべてが、林美樹さんの木造住宅デザイン・ワールドをみごとに表現している。その世界が、今後ともさらに豊かに展開することを願って、授賞する。


身に余るありがたいお言葉に、目頭が熱くなりました。

ふっと、私は大学1年のころの長尾先生の西洋建築史の授業を思い出しました。
建築を目指した時の、建築を学び始めた時のこと、そう原点を、今一度振り返る必要がありそうだなあと。



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展示パネルはこんな感じで、木造の架構の魅力を前面に出すことにしました。


幾つになっても、賞をいただくのは嬉しいことですが、それよりも自分のやってきたこと、これからやるべきことを考える機会となったことが本当によかったと思います。


さて、今年も、気張らず楽しく仕事しますよ。








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2020年01月14日

手で考えて、身体で作る。

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このシンポジウムのタイトルには、惹かれました。
私の2020年最初のお勉強です。

フランスの土建築研究所クレアテール、建築を原寸でつくりながら教育を進めるグランザトリエの話と丸山欣也さん、左官の松木さんの話も聞けるとあって、期待して足を運びました。


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しかも会場はここ。
東京大学農学部弥生講堂アネックス。
一度言ってみたいと思っていたんですよ。
樹木を残したのはいい感じですね。森の中で、都内とは思えない環境。

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中に入るとこんな感じです。
木質系といってもスチールはかなり多用しています。
インテリアも、森の中感があっていい感じ。

講演は、時間が足りない感じでしたが、それぞれに興味深く、素材としての土の可能性を感じました。
松木さんがイタリアで現地の素材を活用して、土壁漆喰仕上げまでされているのには、頭が下がりました。
まだまだ、やれること色々ありそうです。私ものほほんとしていてはいけませんね。


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シンポジウムの前に、せっかくなので根津神社にもお参りしてきました。
神社なのに、卍があちらこちらに散りばめられているのには驚きましたが、調べると卍は実は全世界的に使われている記号なんだそうで、特に仏教だけのものではないとのこと。



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絵柄が素敵だったので、ついつい1月のお守り札を購入。
よしよし、これで少なくても今月は、嫌なことはおこらないでしょう。(と信じます)





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2020年01月06日

謹賀新年 2020 

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新年明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

Studio PRANAは2020年を新しい事務所で迎えました!
というのも、昨年12月に引越しをいたしまして、、、

ここ数年、地元でまちづくりの活動をやってきているのですが、そのメンバーの事務所がある建物に私も引越しをいたしました。
ヴィンテージなマンションを6年前にフルリノベした、ちょっとお洒落な場所です。
キッチンも充実しているので、お料理に力がはいりそう。(笑)


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昨年は、Studio PRANAにとってあまり良い年とは言えませんでした。
頓挫する仕事や、なかなか思うように進まない仕事、それに加えて私自身にもいろいろ問題が降りかかり、、
ブログをアップするゆとりすらないほどでありました。

そんなこともあり、今年は一大決心をして、大晦日に除夜の鐘をつきに行きました。



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春は桜、秋は紅葉を楽しめる素敵なお庭のある真言宗のお寺です。

鐘楼は、ちょっと高い位置にあって、良い音色が心地よく響きます。



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皆様にも2020年が幸多き年となりますように。


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2019年03月31日

金沢町家に泊まる 

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もうひと月以上前になりますが、久しぶりに金沢を訪ねました。

最近は、旅の目的に応じてかなり真剣に宿選びをします。
そして仕事であろうが、プライベートであろうが、とにかくゆっくり眠れることと、空間に魅力があるところを選びます。
職業病かもしれませんが、人生も後半戦であることを意識すると、1日1日が貴重です。

昨年つなが〜るズで彦根を訪問した時に、町家に泊まったのがとても快適でしたので、金沢でも町家の宿を探しました。

町家の宿といってもピンキリ。
そこで選んだ宿はこちら「いぬい庵」でした。



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間口3間ほどの小さな町家ですが、一棟貸しで、良い感じに改修されています。




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土間だったところの吹き抜けはそのまま活かされて、正面の飾り棚が綺麗にしつらえてありました。



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2階に畳の寝室が2部屋。 1階ホールの左側が居間になっています。




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小さいながらも中庭もあり、浴室の窓からも庭が眺められます。

キッチンもちょっとした料理はできるくらいの広さがあり、なかなか快適。

夫もぐっすり休めたらしく、「ここに1週間くらい居たいね」とご満悦。

HPから拝借した平面図はこちらです。


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この民家は恐らく大正末期から昭和にかけて建築されたものとのことでした。
簡易宿泊所として運営しているそうで、チェックインの時だけ担当の方が待って居てくれて、チェックアウトは電話を一本入れるだけ。

引き戸用の電気錠が優れものでした。
国産には良いものが無くて、韓国製とのことです。


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さて、この町家宿の周囲は、町家・武家屋敷・農家などが混在して居たとのことですが、町家がわずかに残っているような状態です。

昔の町家が建ち並んで居た頃の様子は、路地の痕跡から計り知ることができますね。


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近所でお店に活用されている素敵な町家を見つけました。


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ちょっとわかりにくいかもしれませんが、「金沢町家」のプレートがかかって居ます。



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こちらは朝の散歩で見つけた町家。工務店さんのようですね。

こちらのプレートは「金澤町家」でしかも字体が違います。

ちょっと調べたら、金沢市が出しているものとNPO団体が出しているものと2種類あるようです。
どちらも、町家を再生して上手に活かしている場合に頂けるようです。



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こちらの立派な元染物屋さんの建物は、何かに使われているようなのですが、なんなのか、、
検索してみました。


どうやら、外国人観光客向けのお料理教室や、舞妓さんの踊りを見ながらの金沢のお食事をするような場になっているようです。
徹底して居ますね。英文のHPのみです。

https://www.in-kanazawa.com/

この染物屋さんの建物を活かすところまで至るのに、様々な人たちが関わってきたこともわかりました。

おくりいえプロジェクトなどは、他の場所でも参考になる魅力的な活動です。

http://okuriie.jp/archives/270


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用水路に沿って歩き、人気のパン屋さんまでやってきました。



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モーニングをやっているというパン屋さんで、8時半でもちろん満席。
ウェイティングリストに10組以上という繁盛ぶり。

#ひらみぱん



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私はパンだけ買って、町家宿に戻り、ゆっくり朝ごはん。
美味しかったですよ。大人気なのも納得です。


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今年の金沢はほとんど積雪がなかったそうです。
土塀の覆いも、今年はお役目果たせず、、でしょうか。


さて、次回のブログでは金沢旅行1番の目的地、鈴木大拙館をレポートします。
お楽しみに。



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2019年02月11日

「多摩産材を使った家づくり」コンクールで最優秀賞(東京都知事賞)を頂きました!

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「代田の長屋」が「多摩産材を使った家づくり」コンクールで最優秀賞(東京都知事賞)を頂きました。

去る、1月29日、30日にビッグサイトで開催された木材見本市「モクコレ2019」の開会式で、小池百合子都知事より表彰状を受け取りました。



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「モクコレ(WOODコレクション)」は毎年この時期に開かれている東京都主催の国産材活用促進のための見本市。
全国から様々な木材や木製品が出展されます。


こういう晴れがましい場は慣れていないので、、非常に緊張いたしました。


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2年前から始まった「多摩産材を使った家づくり」コンクールですが、前回は「祖師谷の家」で優秀賞でした。
で、嬉しいことに、今回は最優秀賞!!

まだ、あまり知られていないコンクールだと思うので、多摩産材を使っている皆さん、ぜひ応募してください!



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人見知りの都倉棟梁も、この日ばかりは笑顔でした。
賞をいただけたのは、設計や施工だけでなく、こういった単身世帯向けの長屋を依頼してくださった建主さんのお陰です。
都会での長屋暮らしというプログラムが高く評価されたと思います。

こんな小さな、実にシンプルな、どうってことない家なんですが、それを丁寧に作って、丁寧に暮らし、後世に繋いで行くことが大切と私たちは考えています。


表彰式の動画はyoutubeにアップしましたので、ご興味のある方はご覧くださいね。

https://youtu.be/7PFlwuFPwFg



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最近はブログをサボっていることもあり、「代田の長屋」の竣工後の写真を全くアップしておりませんでした。

ここで少しアップしつつ、ご説明したいと思います。

ここは、建主さんのお母様が所有しておられた、IK4部屋の木造2階建てのアパートでした。
それを御自身が1階に住まう様にと、2世帯の積層長屋に建て替えたのです。


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東側が道路に面し、そこから土間を介して居室に入るプランです。


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食文化研究をされていて、食通で料理好きな建主さんの為に、キッチンはゆったりとしています。



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奥の西側には小さいながらも庭を取り、お隣の庭とつながって緑陰を感じる畳の間となっています。



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準防火地域の狭小地の為、開口部は全て防火の認定が取れているサッシやシャッターなどをつけないとならないのですが、掃き出し窓の大きいものが無いんです。なので、ここは鉄板張りの防火雨戸で対応しています。



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水回りは実にコンパクト。



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2階は友人が住まわれることが決まっているのですが、その方が化学物質過敏症であることもあり、それに対応する仕様となっています。

床は杉でなくタモ、天井も漆喰塗り、キッチンはオールステンレスの特注品、畳も過敏症対応の特別仕様、カーテンは100年有機栽培コットンを使ったものです。



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今回、審査委員の先生方からも、施工の質を大変褒めて頂きました。

いつも、職人さんたちに最高の仕事をしてもらえていることが誇りです。


これからも、この気持ちを忘れず、前進あるのみ!


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2018年12月02日

美術館でのお茶会  光華茶会@庭園美術館

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東京も紅葉がやっと色づいてきました。
庭園美術館のお茶室は友人のブログを見て行きたいと思ってたのですが、なんとお茶会があるのを発見!
早速申し込み、昨日行ってまいりました。


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立礼、広間、小間を備えた瀟洒なお茶室です。
回遊式の日本庭園に面していて、今まさにもみじが見頃。


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池をぐるりと歩くと、どこをとっても絵画のような風景。
大きすぎず、起伏があって変化がある魅力的な庭。



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私は、少々図々しくも三客の席に座ったのですが、それが当たりでした!
四客までは美術館所有のお茶碗で頂けたんですよ!

私のお茶碗はルーシー・リーの作品でした。
やや薄めですが、手の中に心地よく収まる感じ。
お茶碗として作ったわけじゃないと思うけど、ぴったりです。

お菓子は塩瀬の練り切り。1000円のお茶席券で贅沢なこと。


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こちらはお正客、お次客さんのお茶碗です。
誰の作だったかな。うる覚えなので、ここでは省略(ごめんなさい)

香合は冬に使うときは「都鳥」ということで、都鳥ってゆりかもめのことなんですって!
ゆりかもめは東京都のシンボル鳥らしくて、都立美術館なのでそれにも掛けたそうですよ。さすが。


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掛け軸は「無事」。いい言葉ですね。事がない、ありがたい事です。


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いただいたパンフレットに平面図がありました。

設計したのは茶人の中川砂村。武者小路千家の方という事で、この日のお茶を点ててくださったのも門下の若手の男性方でした。
宮様がお嬢様の花嫁修業のために、このお茶室を建てられたそうですよ。

美術館なので、まずは学芸員のお話もあり、全て収蔵品でお茶席がしつらえられていて、お茶碗など触れるというのは貴重な機会です。


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夕暮れもまた風情あり。



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普段着のお着物で気楽に行けるのも、わたし好み。

春にもまた行きたいな。




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2018年09月24日

箱根仙石原の宿 俵石閣にて

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8月の終わり、箱根に一泊の旅。
旅好きの友人がオススメしていた宿に泊まってみました。

NEST INN HAKONE俵石閣は、数奇屋建築の本館と1997年に渡辺明氏が設計した別館からなるのですが、一時廃業に追い込まれた老舗旅館を再生したという、実に興味深い宿なんです。
しかも、アートディレクターが八木保さんということで、ますます期待を胸に、



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到着してみて、フロントから客室へのアプローチ、外部空間の作り方には、渡辺明さん設計の二期クラブに通じるものがありました。
地形を生かした、そして風景の切り取り方など絶妙です。


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こちらは宿泊棟からの風景。下に見えるのがレストラン棟。



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板張りの外壁、その開口部の収め方、そして独特な屋根。
これは、オリジナルなのか、改修されたものなのか、確認したくなりました。


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上が竣工当時、下が現在のフロントロビー棟です。
外観はほとんど改修されていないことがわかりました。


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これは新建築に載っている写真ですが、外廊下に屋根がかかっていたことがわかりました。
現在は、この屋根はなく、雨の日は傘をさして移動です。


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こちらの写真も、竣工時の様子。レストランは内部の改修によって、オリジナルのような透明性が無くなってしまったのはちょっと残念に思いました。


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配置図 竣工時 (新建築 より転載)
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配置図 (俵石閣パンフレットより)


ホテル棟では、フリーバードと呼ぶ共有ラウンジのみ増築したようですね。
そのほかは、オリジナルの配置のままですが、インテリアは大幅に改修しているようです。

新建築の資料では客室のレイアウトまではわかりませんが、私の泊まった客室棟はツインルームとなっています。
おそらく、通常の壁に頭がくるような配置だったと思われます。

現在のレイアウトはかなり斬新でした。

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現在のツインルームはこんなレイアウトで、ベットから起き上がると窓の外の緑が目に入ってきます。
もちろん、TVはありません。


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テーブルの上には、インクと羽根ペンが。


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デスクとヘッドボードが一体となっているのは、なかなか良いアイディアですね。
使い勝手良し。


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洗面は外で、この部屋はシャワーとトイレしかありません。写真はありませんが、それも床も壁もモルタル仕上げという簡素なもの。
もちろん、気持ちの良い大浴場があるので、それで十分です。
そのあたりの潔さは良いですね。


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日が傾いてくると、カーテンに映る木立がとても幻想的です。


さて、本館はというと、、、これがまた魅力的!

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玄関と帳場というかフロント。



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大広間から臨む庭は、自然そのもの。
この辺りは国立公園内のため、勝手に剪定などもできないそうですが、それにしても美しい。


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室礼にもセンスがひかります。この辺りは、さすがアートディレクターの腕前ってところかしら。


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オリジナルの意匠も、見所があり過ぎて、もっとゆっくりしたかったのですが、、

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本館茶房でのランチ。
実は、この時に通された天皇陛下が皇太子だった時に宿泊した部屋からの景色も忘れられません。


最後にその窓からの景色を動画にて。





以下、新建築1997年2月号に掲載されている図面と渡辺明さんの言葉を転載します。


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2018年08月19日

ホキ美術館

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前回、木材会館を見学した記事を書きました。
その、大人の空間性と素材の活かし方にとても刺激を受けたので、同じ設計者(というか組織事務所なのでチームといったほうがいいかもしれませんが)の「ホキ美術館」が急に見たくなりました。

思いたったら吉日!と、その週末に車で千葉へ。

昭和の森公園の中にあるのかと思っていたら、公園の脇の敷地なんですね。



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ずっと気になっていた美術館の一つですが、鉄板構造で30m持ち出しているアクロバティックな部分ばかりが、ジャーナリズムでは見出しに使われるので、今ひとつ二の足を踏んでおりました。

木材会館でもそうでしたが、チーフアーキテクトの山梨氏の文章を読むと、ぐっと引き込まれました。

シームレスで弧を描くギャラリー空間、それ自体もコレクションとなるプライベート美術館など、その構想からこの建築が生まれたのは必然とさえ思えてきました。



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建物に沿って歩かせるアプローチも、期待感を高めるのに効果的。このアプローチ側は、昭和の森の樹々が迫っていて、レストランも、こちら側に開口を取っています。



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意外にも、逆側は普通の住宅地で、道を挟んで家々が立ち並んでおります。
そのため、美術館は、このような閉ざされた姿を呈しています。

これは、ちょっと意外でした。
勝手に、森の中にのびのびと弧を描いて浮遊する美術館を想像していたので、、、



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内部は撮影禁止のため、写真をアップすることはできませんが、緩急つけたギャラリーの連続は素晴らしく、設計者の意図が伝わってきます。
照明などを散らした、天井のデザインなど、見所が満載でした。

この写真は、レストランからメインギャラリーを臨んだところです。



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オープンしてから8年、エントランスにある、考えぬかれた傘立ては残念ながらもう使われていませんでした。
それから、外光の入るメインギャラリーの窓は遮光カーテンで塞がれておりました。
やはり、絵画の保存のためか、他の理由があるのか、、(聞いてくればよかったです、、)



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ここのイタリアンレストランはオススメとのことでしたので、しっかりランチを頂いてきました。もちろん美味しかったです。
こんなアンティパストがついてランチ2500円はお得かも。


写実絵画も普段見る機会が少ないので、興味深く、作品に対してその展示空間の質はどうあるべきか等、色々考えさせられました。

一度は行くべき美術館であることは間違いありません。







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2018年07月28日

新木場の木材会館

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新木場でのセミナーついでに、ずっと見学したいと思っていた木材会館に寄りました。
なんと、竣工してから9年目になるそうです。時間の経つのは早い!


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公園に面した西側が、彫りの深いファサードとなっていて、テラスが日射遮蔽としても機能しているんですが、コンポジションとしてもとても美しくよく考えられているなあと感心させられます。
木部は少しグレーがかってきていて、コンクリート色に近づきつつあります。


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1階のギャラリーと呼ばれているスペース。
色々なイベントに活用できそうな空間ですね。舞踊やダンスなどにも良さそうです。


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角材をランダムに組み合わせた壁面は、裏側に吸音材が入っていて、場所によっては開くようになっています。



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エントランス脇の階段も繊細で魅力的。
この部分も、パフォーマンスの舞台として使えそうです。


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役員会議室もちらっと拝見させていただきました。
壁面の罪種を使い分け、会議テーブルのトップも無垢だそうです。
中央部分の折り上げが、やたらと高いのには理由があるんですね。
これが火災時の煙だまりとなるように考えられているそうです。「避難安全圏商法」によって木材の内装での制限を外しているとのこと。


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7階の大ホールは残念ながら使用中で外からちらりとしか見ることができませんでした。
大ホールは広い屋上に出られるようになっているんですね。
さすがに、屋上のデッキ材は既に1回貼り替えをしたそうです。


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1階には、和室もあり、意外と会議などでも利用する人がいるらしいです。
近所であったら、私も借りたいところですが、、、


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小間のモダンなお茶室もあります。
お茶事にはやや使いにくそうですが、一服しながら商談なんていうのもいいですね。


木材会館のHPはとても充実していて、工事中の情報まで見ることができます。
http://www.mokuzai-tonya.jp/mokuzaikaikan/index.html


木材の可能性を具現化した、優れた建築であると思いました。
次は、何か機会を作って是非とも利用したいものです。




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