「代田の長屋」が「多摩産材を使った家づくり」コンクールで最優秀賞(東京都知事賞)を頂きました。
去る、1月29日、30日にビッグサイトで開催された木材見本市「モクコレ2019」の開会式で、小池百合子都知事より表彰状を受け取りました。
「モクコレ(WOODコレクション)」は毎年この時期に開かれている東京都主催の国産材活用促進のための見本市。
全国から様々な木材や木製品が出展されます。
こういう晴れがましい場は慣れていないので、、非常に緊張いたしました。
2年前から始まった「多摩産材を使った家づくり」コンクールですが、前回は「祖師谷の家」で優秀賞でした。
で、嬉しいことに、今回は最優秀賞!!
まだ、あまり知られていないコンクールだと思うので、多摩産材を使っている皆さん、ぜひ応募してください!
人見知りの都倉棟梁も、この日ばかりは笑顔でした。
賞をいただけたのは、設計や施工だけでなく、こういった単身世帯向けの長屋を依頼してくださった建主さんのお陰です。
都会での長屋暮らしというプログラムが高く評価されたと思います。
こんな小さな、実にシンプルな、どうってことない家なんですが、それを丁寧に作って、丁寧に暮らし、後世に繋いで行くことが大切と私たちは考えています。
表彰式の動画はyoutubeにアップしましたので、ご興味のある方はご覧くださいね。
https://youtu.be/7PFlwuFPwFg
最近はブログをサボっていることもあり、「代田の長屋」の竣工後の写真を全くアップしておりませんでした。
ここで少しアップしつつ、ご説明したいと思います。
ここは、建主さんのお母様が所有しておられた、IK4部屋の木造2階建てのアパートでした。
それを御自身が1階に住まう様にと、2世帯の積層長屋に建て替えたのです。
東側が道路に面し、そこから土間を介して居室に入るプランです。
食文化研究をされていて、食通で料理好きな建主さんの為に、キッチンはゆったりとしています。
奥の西側には小さいながらも庭を取り、お隣の庭とつながって緑陰を感じる畳の間となっています。
準防火地域の狭小地の為、開口部は全て防火の認定が取れているサッシやシャッターなどをつけないとならないのですが、掃き出し窓の大きいものが無いんです。なので、ここは鉄板張りの防火雨戸で対応しています。
水回りは実にコンパクト。
2階は友人が住まわれることが決まっているのですが、その方が化学物質過敏症であることもあり、それに対応する仕様となっています。
床は杉でなくタモ、天井も漆喰塗り、キッチンはオールステンレスの特注品、畳も過敏症対応の特別仕様、カーテンは100年有機栽培コットンを使ったものです。
今回、審査委員の先生方からも、施工の質を大変褒めて頂きました。
いつも、職人さんたちに最高の仕事をしてもらえていることが誇りです。
これからも、この気持ちを忘れず、前進あるのみ!