今日は、葉山一色の家の10年検査に行ってきました。
竣工は2011年。東日本大震災の時、この家は工事中で荒壁土をつけてしばらく経った頃でした。
もちろん、何も被害はありませんでしたが、壁の仕上げが終わっていたら、もしかしたら多少のクラックが入ったかもしれません。
昨年、外構工事を終え、水はけが非常に良くなり、オーナーさんも庭つくりに夢中になられたようで、珍しい草花がところ狭しと枝を伸ばしています。
RC部分は全く汚れも劣化もなく、土壁外部の板張りも節が目立って来てはいますが、いい感じにエイジングされています。
1階外部の格子戸は、それぞれ色がまちまちとなってしまいましたが、まあこれもご愛嬌。
玄関引戸の外側も、10年の風雨にさらされ、木目が浮き上がってう作り状態になっています。
外部で唯一気になったのは、照明器具でした。
海が近いせいもあり、器具の塗装がかなり剥げて来ています。
今から何かできるのか、使えるだけ使って取り替えるしかないのか、、
塩害に強い器具とかあるのでしょうか?調べて見ますが。
内部も雨漏りなど一切なく、天井は非常に綺麗でした。
登り梁は多少縮んだようで、ちり際に多少の隙がありましたが、許容範囲でしょう。
漆喰の壁は、10年の歳月を全く感じさせない非常にいい状態でした。
これがクロス張りであったら、こうはいきませんね。
左官仕上げが「ノーメンテナンスで長持ち」ということを証明してくれていました。
無垢板を接いでつくった洗面台も、空くこともなく、黒ずみもなく、逆に艶が増しているようでした。
建て主さんから、「10年経っても劣化せず、経年変化を楽しめる家と出会えて幸せを感じています」とのお言葉を頂きました!
丁寧につくり、丁寧に暮らす。
そして、長く大切にされる家。
これが基本だと思いますよ。
たくさん作らなくていいから、必要な数だけつくって、大切に使いこなす。
いろんな意味で、ゴミを出さない。
そういう姿勢がなければ、国のトップが号令かけたって地球の悲鳴は止まらない。
大きくなったレモンの木は、今年もたくさんの実をつけていました。
来年も検査にお邪魔したいです。(笑)