木場のシェアスタジオは竣工してからまもなく2年となります。
家具や小物もすっかり馴染んで、いい感じに。
今回、ずっと延期していた写真撮影をカメラマンの砺波周平さんにお願いしました。
こちらは多目的なラウンジ。テーブルを片付けてヨガ教室などにも利用されているようです。
メゾネットの2LDKだった住戸を防音性のある音楽室とラウンジに改修しました。
実は、既存の階段は撤去して鉄骨回り階段に変更する予定だったのですが、解体したら鉄骨階段が現れたので、急遽そのまま使うことに。
段板のみ木質とし、鉄骨部分をそのまま見せることにしたのですが、なにせ今までは構造は見えないものとして包まれていたので、かなり荒っぽく、ただ今回はそれはそれで「よし」としました。
玄関を入ると、すぐこの吹き抜けのある階段室。以前は北向きの窓が非常に寒くて過ごしにくい場所でしたが、今回は内窓を入れ、床暖房としたので、その心配はなくなりました。
吹き抜けに面した上階部分は、楽器置き場となっています。
実は、ここの部分も床スラブがあるにも関わらず、壁で覆われていた謎の部分。
古い図面を見ると、床面積には参入されているのに、なんで使わなかったのでしょう?
今回は、その隙間の部分が有効に楽器置き場(というかディスプレースペース)として活かすことができました。
こちらが音楽スタジオです。工事中は、何度か防音テストなどもして、改善を重ねたのでかなり良い性能を確保できています。
ただし、やはり打楽器はどうしても厳しいところはあります。
オーナーさんは、ブラジル音楽をご家族で演奏されることもあって、ブラジル・ポルトガル系の楽器をたくさんお持ちです。
テーブルを囲んで、友人たちとセッションをやったりして楽しんでいらっしゃるようです。
もちろん、スタジオはマンションの住人や友人・知人に貸し出しもしています。
この小さめな弦楽器はカヴァキーニョというそうです。
この日は、ちょっとばかり演奏してもらいました。
ここの色彩計画はオーナーさんの希望、そのままです。
私がすると、多分もっとストイックな感じになっちゃうので、ブラジリアンな空気にはこの方がぴったりですよね。
タイルはショールームで一緒に選びましたが、それぞれ個性的でしょう。
もともと、メゾネットの上階から中庭への出入り口がありましたが、
これをガラスの扉に変えて光が差し込むようになりました。
ミニキッチンも設けたので、中庭でバーベキューなどもできますね。
小さな楽器たちが、それぞれのところで、演奏してもらうのを待っている、そんな楽しげなシェアスタジオに仕上がりました。