これは、今日の朝日新聞に掲載された記事です。
かなり専門的な内容なので、少々解説をします。
日本の木造建築は、様々な地域の気候風土の中で、大工棟梁が工夫を凝らしながら発展させて来たものです。
今も残る美しい建築群。日本の建築は木造が基本ですよね。
ところが今はその「伝統的な木造の構法」では普通には建てられないことをご存知でしょうか?
建てられない訳ではありません。他の工法の様には建築基準法でしっかりと位置づけられていないため、建てるためには大変な手続きやら手間が必要なのです。
もちろん、既存のそれらの「美しい木造建築」にも法律的には「既存不適格」というレッテルが貼られています。
そんな状況は耐震強度偽装事件以降の「法の厳格化」でますます厳しくなりました。
それを改善しようと、昨年の春、国土交通省が設計法づくりの検討委員会を設けました。
そこには実務者として建築士や大工も加わっています。
ところが、、、です。この検討委員会は、中核の研究者主導ですすめられ、実務者の意見がなかなか反映されなかったのです。
実務者達は陳情を重ね、今回政権交代によって、ここへきて大きくこの問題へ光が当てられるようになりました。
匠の技を活かし、その技術を未来へつなげるという、このあたりまえなことができない今の法制度。
一刻も早く改善してほしいものです。
木を活かしたいえづくり、伝統構法、それらがぶちあたっている問題などは、私もメンバーになっている「木の家ネット」のページで詳しくご覧になれます。
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