かなり前になりますが、ヴェネチアの大学に通っていた頃、私はここBassano del Grappaに住んでいました。
グラッパ山を臨み、ブレンダ川が流れるとても美しい街です。
有名なのが、このパラディオ設計の木造の橋。
建築をやっている友人のひとりが、この屋根のある橋を見て「湯治場のようだ」と言いましたが、いえいえ、屋根と欄干に切り取られた風景は、素晴らしくピクチャレスク。何度渡っても、美しい橋です。
今は川の水量がかなり少ないようですね。近くで見ると、木造の構造がよくわかります。
この橋は、何度も再建されています。川縁の建物には、第1次大戦の銃弾の痕がくっきりと、、、。
この橋の袂には、Nardiniというグラッパの造り酒屋があって、ここでも楽しむことができます。
窓から、夕暮れのブレンダ川を眺めながら。
こんな素敵な本屋さんを見つけました。以前はこのあたりに文房具店があったのですが、、。
とても魅力的に改修されています。
日本にも待ち合わせをしたくなるような、チャーミングな本屋さんが欲しいですね。
こちらは私のお気に入りの市立美術館。教会付属の修道院だったところです。この中庭のスケール感がなんとも心地いいんです。図書館もあり、昔はよく利用しました。
塀の中には役場があります。ガーデニングショーのようなことをやっていて、この壁面緑化はそのプレゼンテーションのひとつのようです。こちらの古い城壁は野性的に緑化されていることが多いのですが、これはこれでいい感じですね。
公共のシェア自転車も始まったようです。
夜は、お気に入りのレストランOttoneで食事。友人が訪ねて来た時や特別な日によくここに来ました。
創業は1870年。インテリアもなかなかいい感じでしょう。
実は、ここで見つけたインゴマウラーのペンダント照明がとても気に入って、その後「南葉山の家」で使うことにしたんです。
天井の美しさをそのままに、ワイヤーが空間を邪魔しません。
お料理も、変わらず大変美味でした。
しばらくぶりで訪れても、変わらぬ姿で迎えてくれる街。
しっかとしたアイデンティティがあり、歴史に誇りをもっている。
私たちは、まだまだ学ぶことがありそうです。
ラベル:イタリア 旅 ヴェネト