2011年09月04日

木造は本当に燃えやすい? 

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黒い煙を上げ、燃えている動画。
これは、コンクリート造の部屋での燃焼実験の様子です。
いくら、構造体が耐火のコンクリートであっても、内装がプラスチック系の素材の場合、なんと数十秒で火と煙に巻かれて、この部屋に居た人はまず助かりません。

実は昨日、これ木連主催の勉強会に行ってきました。
今回は、木造の防火性能がテーマです。
これ木連というのは、「これからの木造住宅を考える連絡会」と言って、私も所属している木の家ネットを始め、6団体が情報を共有し、活動力をつけるためにつくられたネットワークです。

今回の講師は、木造防火研究の第一人者、建築家で早稲田大学の研究員でもある安井昇さん。
木造設計者の立場にたった実に内容の濃い講義でした。

建築のための法規である建築基準法をクリアするだけではなく、設計者として本当に「人の命を守る」ための設計をすること。これこそが、本当に重要なことです。そういった立ち位置からの研究内容に、とても感銘をうけました。

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この画像は、土壁の燃焼実験の様子です。
これを見て、土壁の防火性能の高さがよくわかりました。
燃えてもテラコッタになるだけで、反対側にはなかなか燃え抜けることはないようです。

厚みのある木材も、水分を有していることや、表面が炭化して熱を伝えにくくする性質から、簡単には燃え抜けないことが証明されています。

煙も、石油化学系材料が燃えるのと違って、白い水蒸気だけ。毒性はありません。

これらの実験によって、平成12年から準防火地域でも軒先を木で現すことができるようになったわけです。

安井昇さんのご実家は京町家だそうです。
自らの原風景への想いが、研究への熱意を奮い立たせていらっしゃるのでしょう。

これから、木造3階建の学校の燃焼実験をされるとのこと。

木造住宅の様々な可能性に加えて、木造の学校、木造の幼稚園(2階建て)等の実現にも期待したいと思います。

posted by mikihayashi at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 木の家のはなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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