2013年11月17日

秋の奈良路 

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太鼓橋の向こうには何が?

実は、11月2日からの連休は奈良に行っておりました。
毎年恒例、私もメンバーになっている木の家ネットの総会です。
ダイジェストで報告致します。

初日の集合場所は室生口大野駅。そして向かったのは室生寺。


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門の前で尺八を奏でる謎の人物。
実に境内の随所で生演奏が、、


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一枚皮を剥がされた桧です。ちょっと痛々しいのですが、この2枚目の皮が上質な桧皮葺きの材料になるそうです。丁寧に皮を剥がせば、樹木を痛めず何度でも使えるとか。まるで羊毛のようですね。
建築材料も自給しているわけです。


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国宝の金堂。プロポーションに見とれてしまいます。


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1300年の時間を経た五重塔は、さりげなく、静かにそこにありました。
近づくと、小さい。でも、遠方からの姿は堂々としています。
2年前の台風で破損した左側の軒先も、きれいに修復されています。


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更に奥の院へ。
石段に、息を切らしながら。


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奥の院の御影堂の屋根に、皆が注目。
板葺きですが、丸太で押えています。その断面がどうみても正丸ではなく、俵型。
なぜなんでしょう?


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建築関係者でお寺を訪問すると、建物ばかりに目がいってしまいます。
素晴らしい仏像も沢山あるのに、、、
また、今度ゆっくりきたいものです。

こちらは、板葺きがもうフワフワになっていて、立派なコケとシダに覆われています。
なかなか、放っておいてこうはいかないでしょうが、理想的な自然の草屋根です。

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参道もちょっとひなびていて、そそられます。
こちらは、ちいさなコーヒーショップ。


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夜は、勿論皆で宴会です。その時に、こんな余興もありました。
鼻笛作家兼演奏者である三重の池山さんと、その鼻笛の弟子たちの小さな演奏会。
楽しそうでしょう?私もそろそろ練習したくなって来ましたね。
年末には、毎年鼻笛で第9を演奏しているそうですよ。


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翌朝は、一応「総会」をお座敷で開催。
活動報告や、運営委員の交代などの連絡。
そして、各会員からは高知の沖野さんからは「原発ゼロの会」の報告がありました。
この「のぼり」いいですよね。西本願寺のお坊さんたちが制作したものだそうです。
私も、一枚分けてもらいました。


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さて、2日目は吉野の山に登るという事で、ちゃんと登山靴に履き替え、レインスーツも準備して臨みました。
予告の通り、厳しい上り坂。
「今、何合目?」「もうちょっとです。」
といわれながら、なかなかつきません。植林されたスギの合間を足元に気をつけながら。


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到着です!
樹齢400年の杉は、根元で直径2M近くあります。
これは保存樹木として、村が買い取ったものだとか。
宮大工の宮村さん、「これ、私が使いたい!」とかいって、離れようとしませんでした、、、(笑)


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最終日、薬師寺にやってきました。
ここでは、解体修理中の東塔を見学させてもらう事になっています。


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解体修理にとりかかって、4年。解体調査は後1年かかり、その後5年をかけて復元予定です。
心柱も上から見えましたが、継手としては、小さなホゾがずれ止めになっているだけだそうです。


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こちらは玄奘三蔵院伽藍。かの有名な三蔵法師の骨が祀ってあるそうです。
薬師寺は、東塔以外は全て復元されたお寺ですが、こちらは平成3年の建築。

ドライな中庭が、とても大陸的な印象でした。

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敷き瓦の文様は4枚で一組みになっています。


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そして、写経。
時間がなくて、なにやら心静かになるどころか、慌てて仕上げなければならず、、
筆も、最近あまり持っていないし、、、いけませんね。


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奈良の旅の締めくくりはやはりここ、法隆寺。

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軒を支える餓鬼たち。
千年もの間、ご苦労様。そしてこれから千年もよろしくお願いします。

何回きても見飽きない奈良。

再訪問を楽しみに、帰路についたのでした。










posted by mikihayashi at 09:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 木の家のはなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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