2023年06月25日

楽器になる部屋  木場のシェアスタジオ

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木場のシェアスタジオは竣工してからまもなく2年となります。
家具や小物もすっかり馴染んで、いい感じに。

今回、ずっと延期していた写真撮影をカメラマンの砺波周平さんにお願いしました。

こちらは多目的なラウンジ。テーブルを片付けてヨガ教室などにも利用されているようです。



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メゾネットの2LDKだった住戸を防音性のある音楽室とラウンジに改修しました。

実は、既存の階段は撤去して鉄骨回り階段に変更する予定だったのですが、解体したら鉄骨階段が現れたので、急遽そのまま使うことに。



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段板のみ木質とし、鉄骨部分をそのまま見せることにしたのですが、なにせ今までは構造は見えないものとして包まれていたので、かなり荒っぽく、ただ今回はそれはそれで「よし」としました。


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玄関を入ると、すぐこの吹き抜けのある階段室。以前は北向きの窓が非常に寒くて過ごしにくい場所でしたが、今回は内窓を入れ、床暖房としたので、その心配はなくなりました。


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吹き抜けに面した上階部分は、楽器置き場となっています。
実は、ここの部分も床スラブがあるにも関わらず、壁で覆われていた謎の部分。
古い図面を見ると、床面積には参入されているのに、なんで使わなかったのでしょう?

今回は、その隙間の部分が有効に楽器置き場(というかディスプレースペース)として活かすことができました。


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こちらが音楽スタジオです。工事中は、何度か防音テストなどもして、改善を重ねたのでかなり良い性能を確保できています。
ただし、やはり打楽器はどうしても厳しいところはあります。


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オーナーさんは、ブラジル音楽をご家族で演奏されることもあって、ブラジル・ポルトガル系の楽器をたくさんお持ちです。
テーブルを囲んで、友人たちとセッションをやったりして楽しんでいらっしゃるようです。

もちろん、スタジオはマンションの住人や友人・知人に貸し出しもしています。



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この小さめな弦楽器はカヴァキーニョというそうです。

この日は、ちょっとばかり演奏してもらいました。


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ここの色彩計画はオーナーさんの希望、そのままです。
私がすると、多分もっとストイックな感じになっちゃうので、ブラジリアンな空気にはこの方がぴったりですよね。

タイルはショールームで一緒に選びましたが、それぞれ個性的でしょう。


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もともと、メゾネットの上階から中庭への出入り口がありましたが、
これをガラスの扉に変えて光が差し込むようになりました。

ミニキッチンも設けたので、中庭でバーベキューなどもできますね。

小さな楽器たちが、それぞれのところで、演奏してもらうのを待っている、そんな楽しげなシェアスタジオに仕上がりました。








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2021年08月22日

音楽室付きリノベーション 完成間近! 木場のシェアスタジオ

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進捗報告も最終回となります。

工事終盤、仕上げ段階にはいったところ。

吹き抜けの壁は、漆喰で少しコテムラある仕上げにしてもらうことになりました。




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9階の中庭は、植栽を撤去し、明るい色のタイルで仕上げました。

音楽室利用の際には、テラスとしても活用できるようになりました。



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鉄骨階段は、手すりと格子を追加しただけで、ほぼそのままの塗装仕上げ。



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アクセントカラーは、オーナーさんのご要望を聴きながら、見本を作って最終決定。

ブラジル音楽のバンドをされていることもあり、ちょっとブラジルを意識しつつ、、、



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リビングの飾り棚もちょっと個性的な色になりました。

さてさて、どんな感じでディスプレイされるのか、楽しみです。


家具・ブラインド類が収まったら改めて完成写真を撮らせていただく予定です。

また改めてブログにアップいたしますので、お楽しみに!



posted by mikihayashi at 14:54| Comment(0) | 木場のシェアスタジオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月15日

音楽室付きリノベーション 工事進んでます  木場のシェアスタジオ

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工程も中盤にさしかかりました。

大工さんが施工中のものは、リビングの造作棚。
こちらもオーナーさんのご希望で、壁からヌッと出っ張っている飾り棚です。



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色々ディスプレイして楽しめそうな、遊び心満載の棚です。
下地に固定しているので、非常にしっかりしています。

しかし、大工さんからはくれぐれも「座らないように!」と言われました。


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音楽室は、ホールやスタジオの経験豊富な建築家の友人にアドバイスをもらいながら、設計、施工をすすめました。

遮音性能も高い、セルロースファイバーを躯体と内壁の間に吹き込みます。

施工後、部屋の中に入ると、「シーン!」と音が吸い込まれる感じがしました。

ということで、内装仕上げの前にまず1回目の防音テスト。



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ところが、施工途中とはいえ、結果は芳しくなく、、、
施工状況を再チェックし、原因と思われる部分の洗い出しと再検討をしました。

というわけで、まずは防音ドアの取り付けからやり直すことに。

工務店さんも、手戻りも厭わず、非常に前向きに取り組んでくれました。



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塗装前のパテ仕上げ(?)の壁って、なんとも愛嬌がありますよね。

塗装と漆喰の塗り分けなのですが、色はオーナーさんが塾考の上、色見本でさらに検討。



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既存鉄骨階段を生かし、グリーンの壁がアクセントとなっている吹き抜けにはスチールの手すりがつきました。

いつもお願いしている鉄骨やさんが、イメージ通りのものをつくってくれました!
こんなことできるんだ、という発見もあり、、、

ものつくりの可能性は無限大。次はどんなお願いをしようかと今からワクワクです。


posted by mikihayashi at 16:14| Comment(0) | 木場のシェアスタジオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月14日

音楽室付きリノベーション 始まりました! 木場のシェアスタジオ

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実は、現場の進捗をブログにアップするのを、サボっておりました。

こちらのメゾネットのお部屋(9階建てマンションの8、9階にあります)のリノベーションのご相談をお受けしたのは、昨年の5月。
コロナで自粛ムードの中でした。

その後、ご提案などしながら、いろいろな事情もあって延び延びとなっておりましたが、昨年暮れからまた動き出し、今年の春についに着工となりました。

既存のお部屋がどんなかと言いますと、、



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下階にリビングと吹き抜け、キッチン。
上階に浴室など水回りと2部屋というプラン。

依頼主は、こちらのマンション全体のオーナーさんで、この部屋は元々はご自宅用だったそうですが、ほとんど使わない状態だったそうです。
コロナ禍でご主人がテレワークになり、片付けて仕事場として使い始めたところ、寒くて耐えられない!とのことでした。


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北向きの吹き抜けは確かに寒いでしょうね。

ここを全面的に改修して、趣味でされている音楽仲間と楽しめる音楽室、さらにはマンションの方々にも利用してもらえるシェアラウンジにしたいというのがご要望でした。


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このメゾネットはご自宅用ということで、9階からも出入りができるようになっています。
中庭を挟んだところに、オーナーさんのお父様が住まわれていた住戸があるという、プライベート感のある特殊な部屋です。



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4月に入って解体工事が始まりました。

一般的な高さで天井が貼ってありましたが、最上階なので実はかなり天井高さが取れるのです。
平面的な広さはさほどないので、せめて天井を高くして空間の広がりをもたせたいと思いました。

中庭に出るドアは、明るくつながりを感じられるよう、ガラス入りのものに変更します。



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中庭は、植え込みがあったのですが、オーナーさんのご希望で全て撤去することになりました。
植栽もいいのですが、蟻の行列に困っていたそうです。


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吹き抜けには、空間的なアクセントになるからと、鉄骨の廻り階段を提案していました。

ところが、解体を始めたらなんと木製だと思っていた既存階段が、鉄骨だったのです!
これを解体して破棄するのは、費用もかかるし、勿体ない、、

ということで、再利用することに!


さて、どんな風に料理する??




posted by mikihayashi at 15:44| Comment(0) | 木場のシェアスタジオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする