竣工が延び延びになっていた、屋久島・麦生の家がやっと竣工、引き渡しの運びとなり、私も現地に行ってまいりました。
建主さんが事前にコンテナで送ったテーブルが、K土間の上でとても引き立っています。
建具も、古い建具と新しいものを組み合わせたので、新築なのにちょっと懐かしい雰囲気。
外観はみんなで作業した「焼き杉」です。
実は、秋に行った時には全部焼き終わらず、その後も建主さんのご主人が屋久島に行っては、コツコツ作業をされて、、、
今回は、目板も焼き杉です。
屋根は、Studio PRANAではなかなか機会の少ないいぶし瓦葺き。
海岸が近いこの場所では、板金はすぐにダメになってしまうので、やはり瓦がベスト。
建主さんが、北陸の古民家から譲り受けてきた建具や、オークションで購入された古建具を玄関周りに使いました。
実はこの蔵戸はガラスを入れることになっているのですが、現状はまだ網のまま。
張り替えた小豆色の襖は、反対側は帯戸なんです。引き手がとてもゴージャスなのですが、この強めな色ととてもよくマッチしました。
この辺りの色選びは、建主さんの奥さま担当です。
こちらは新規の襖ですが、弾き手だけは古民家で使われていたもの。
辛子色も部屋のアクセントとなってとてもいい感じです。
この住宅の特徴は、土間リビングです。
キッチンまで含めて、Kモルタルの床仕上げとなっています。
地元の左官やさんがやったことない、というので、建主さんと一緒にモルタルに混ぜる顔料を探し、様々な人の意見も聞いた末、結局粉末状の墨を購入して混ぜてもらいました。
真っ黒にはなりませんが、これはこれでいい感じの色。
キッチンとの境目のカウンターの腰は、K漆喰としました。
これも、床と同じ墨を混ぜて塗ってもらったものです。
キッチンの壁はリクシルが扱っている、イタリア製の大判タイル。
この辺りも、建主さんがショールームに行ったりサンプルを取ったりして検討され最終決定されました。
キッチンの上は、ロフトっぽい2階の部屋となっています。
ここは、子供部屋やゲストルームとして使用する予定。
2階はこんな感じで、間仕切りもできます。
お子さんが小さいので、まだまだ先の話ですが。
こちらが洗面所。
衛生機器も建主さんが殆どネットで購入されました。
あ、もちろん私もアドバイスはしましたが。
浴室の床は小さな6角タイル。
こちらに定住されるのはもう少々先とのことですが、まずは工事が完了して満足していただけたようなのでホッとしています。
私としては、屋久島にしばらくはいけないのがちょっと残念でもあります。
みなさま、屋久島でのお仕事のご用命は、是非ともStudio PRANAに!(笑)
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